短歌に愛された人 あなたと読む恋の歌百首 (文春文庫)
この本はタイトル通り百人の歌人の歌が一首づつ取り上げられ、
俵万智が2ページづつの解説を加えています。
恋や愛の歌を語らせたら、彼女にかなう人はいないと思わせられる本です。
短歌をつくる人には参考書代わりになりますし、
作らない人には恋愛エッセイとしても楽しめます。
取り上げられている歌人も与謝野晶子や石川啄木から、
寺山修司、塚本邦雄、岡井隆の前衛歌人に現代の穂村弘まで幅広いです。
無名で、歌集を入手することが困難な歌人も取り上げられているので、
貴重な本だと思います。
恋愛以外の歌も載っている『三十一文字のパレット』よりも、
恋愛に絞った本書のほうが、俵万智の本領が発揮されている気がします。
読み応えもあります。
ちなみに本書のなかで気に入った歌を一首挙げておきます。
赦せよと請うことなかれ赦すとはひまわりの花の枯れるさびしさ
松実啓子
共感できるのが短歌俳句の醍醐味 あなたと読む恋の歌百首 (文春文庫)
この本を読んで短歌の楽しみ方が分かりました。
誰にも良く経験するような恋心が31文字で見事にいいあらわされ、自分の気持ちを誰かに代弁してもらった爽快さをみなさん経験されると思います。
たぶん自分が出会っても見過ごしてしまう歌が、俵さんの解説によって素晴らしい歌だということに気付かされる・・・そんな本です。
この本をよむと短歌全般の楽しみ方が分かるし、そうすると花や季節の変化にも目が行き、心豊かになったような気がします。