井上靖の写真 画像 クチコミ!! |
クチコミオススメ平均: ![]() 前評判とは裏腹に。。。 敦煌 (新潮文庫)
非常に面白く食い入るように読み終えることができた。
本書を手にする前に、実はDVDで実写を通して見ていたが、映像を通しての戦闘シーンの迫力などは本書ではもちろん伝わってこないが、井上靖という著名な作家の作品だけあって表現力は流石と言わせられる出来となっている。 時代背景、登場人物など物語の舞台となる事象をよく調べてあると思う。 そして、透明感のある語りと実に上手く表現されていると思った。 実写版は映像からの情報があるが、端折っている部分が多く書籍を通しての方が詳細によりよく理解することができると思う。 連想ゲーム、京大といえば井上靖 敦煌 (新潮文庫)
井上先生は数多くの名著を残された。私が作家に「先生」と条件反射でつけてしまうのは、この方だけである。中でもこの「敦煌」は、ほとんど資料ゼロの地点から出発して書かれたもので、文章も独特の透明感が十分発揮されていて、どなたかが書いておられるように最高傑作である。
私は司馬遼太郎作品もかなり好きであるが、残念ながら井上先生と比べるには器が小さい。たしか司馬氏と一緒に西域を訪問されているが、そのときの感想が「これ以上来たらバチが当たる」。なんと謙虚なことだろう。 余談だが、私が京都大学出身者として初めて意識したのは、この方だった。生きていらしたら、現在もてはやされている京大出身者の著作をどうご覧になるだろう。きっと大笑いして読まれるだろうと思う。 文字と存在 敦煌 (新潮文庫)
敦煌から約25km,鳴沙山の斜面に莫高窟はある。
1900年,長く埋もれてきたこの遺跡から夥しい数の文献が発見された。 やがて本格的な研究が進んでゆくに従い、それが世紀の大発見であることが判明してゆく。 貴重な経典の数々が含まれていたことはもとより、それを記す文字にも多彩なものが含まれていた。 西夏文字もその中の一つだった。 本作は11世紀初頭の西域を舞台として描かれた歴史小説。 史上の人物である李元昊や曹兄弟などは脇役であり、趙行徳・朱王礼・尉遅光など架空の人物が縦横に動かされ、 それぞれの個性が絡みあってダイナミックな物語が展開してゆく。 大きなモチーフに「文字」があると感じた。文字は人間の歴史を語り、後世に伝えて行くものである。 西域には雑多な民族が勃興しては滅んで行ったが、文字による記録を残したのはそのうちの僅かに過ぎない。 それを残さなかった者たちは何も語らず、ただ遺跡と人々の記憶が僅かに彼らを呼び返すのみである。 新興の西夏は「西夏文字」を生み出した。行徳はその文字を学ぶために西域を目指した。 朱王礼は自らの戦いの歴史を刻むために、行徳に碑を建てることを命じた。 彼らはそれぞれ後世まで自らの生を「文字」で伝えたかったに違いない。 一方ウイグルの女は、何も語ることなく城壁から身を投げ消えてゆく。 彼女の面影はただ行徳や王礼の記憶の中にあり、それぞれの中で別々の姿を残してゆく。 行徳は仏教に傾倒し、王礼は深く復讐の思いを秘める。 彼女の本当の思いがどこにあったのか、それは謎のままに。 記録と記憶の狭間で、人々は存在の本質を問う。 それは一人ウイグルの女に言えることだけでなく、歴史の営みそのものにも当てはまる。 多くの歴史が交錯した西域は、それを最も雄弁に物語る舞台と言っていい。 時代と舞台、そして人物。この敦煌は、それらが融合して織り成す壮大な詩である。 騙されました 敦煌 (新潮文庫)
私は敦煌については古くてでっかい遺跡のある町という漠然としたイメージしかなく、とにかく知識のない状態でこの小説を読みはじめました。あっという間に物語に引き込まれました。なんというか流れるように語られ、まるで透明人間としてその歴史の瞬間を今見ているような錯覚に陥ります。登場人物の特に主人公のあの静かでしかし激しく熱い情熱はいったい何なんだろう。自分はいつ死んでも構わないと思いながら最後にできることを冷静に判断してそれに向けて動く行動力。今こう書きながら思い出してもぐっと来ます。そして私の衝撃は、敦煌の存在は真実でもこの物語がまったくの創作であるということです。あとがきで創作だと知った後も、いやこれはかなり本当だったかもと疑ってしまうほど、それほど夢中に物語にのめりこんでしまいました。事実膨大な量の仏典が敦煌遺跡に守り続けられたということに大きなロマンがあるのだと井上靖は私に教えてくれました。この本に出会えてよかった!!みんなもそう思うはずです。私がこんなにお勧めしなくてもかなりの人がそれに気付いていたかと思うと少し反省です。
西域での興亡を通して 敦煌 (新潮文庫)
この小説は主人公趙行徳、隊長の朱王礼、友人(?)尉遅光による物語になっていて、史実に基づいて書かれた歴史小説の範疇に入るものです。かなり前に書かれたものですが、森鴎外や幸田露伴のような古めかしいスタイルの文ではないため読みやすいです。正直飲み会で話して盛り上がる起承転結があるわけではないですが、西域の美しさ、そこで生きる人々の内面からあふれる魅力、また時に悲しいことがあろうと常に今を生きる行徳らによって作品はとても荘厳になされています。司馬遼太郎が嫌いな人はこういったものはどうですか?
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 敦煌 (新潮文庫) 関連キーワード 関連商品 楼蘭 (新潮文庫) 蒼き狼 (新潮文庫) 天平の甍 (新潮文庫) 西域をゆく (文春文庫) 孔子 (新潮文庫)
クチコミオススメ平均: ![]() 作家、井上靖の原点がわかる作品 夏草冬涛 (上) (新潮文庫)
「しろばんば」「夏草冬濤」「北の海」と井上靖の自伝的小説3部作品の2作目。
「しろばんば」は郷土への愛着。 「夏草冬濤」は思春期の思い出。文学との出会い。 「北の海」は青春時代の過ごし方の回顧。 全部すばらしい作品ですが、私は夏草冬濤が一番好きです。 主人公の耕作も良いキャラクターですが、藤尾が一番好きなキャラクターです。 旭川の井上靖記念館に行くと沼津中学時代の写真が展示されていますが。 藤尾(本名は藤井さん)が、夏草冬濤に出てくる、そのままで嬉しくなりました。 現代文学の最高傑作 夏草冬涛 (上) (新潮文庫)
沼津中に進学した洪作の楽しき学校生活。4年生で出来た友達、藤尾、木場、金枝、餅田の4人と洪作が最後の伊豆旅行のシーンで交し合う言葉達がなんとも躍動感に溢れている。読むたびに元気づけられ、そして新しい発見がある。この小説を読んだ大人達に少年時代のあの楽しかった毎日をぜひ思い出して欲しい。
堕落していく生活 夏草冬涛 (上) (新潮文庫)
同じく井上靖の「しろばんば」に続く作品です。
成績優秀で一番で中学校へはいった浩作の生活を描いています。勉強しなく なった浩作の生活とは? 学生になって、成績も気になるところだし、一緒に住んでいるのは今度は 伯母になり、なんだか性格の激しい親戚の姉妹たちがいたりして、主人公の 世界がひろがっていく感じがします。 独特の味のある作品だと思います。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 夏草冬涛 (上) (新潮文庫) 関連キーワード 関連商品 夏草冬涛 (下) (新潮文庫) 北の海〈上〉 (新潮文庫) 北の海〈下〉 (新潮文庫) しろばんば (新潮文庫) あすなろ物語 (新潮文庫)
クチコミオススメ平均: ![]() 伝教、心 天平の甍 (新潮文庫)
1 飛鳥の地から平城京(奈良市)へ、710年に、遷都されました。
2 次は、鑑真(688年 江蘇省 生)と 妙楽(711年 江蘇省 生)との関係 について、勉強してみたい(報恩抄)。雪山。 「依法不依人」 憲法。 まさに名著 天平の甍 (新潮文庫)
文学史に残る傑作。解説にもあるが、海難さえなければ空海以前に密教体系が日本にもたらされたかもしれないという設定は、渋い。司馬の『空海の風景』を読んでいるとなおいい。
無常感 天平の甍 (新潮文庫)
中学を卒業し 高校に入学する前の春休みに本書を読んだ。当時とにかく気に入って一時は全部 筆写しようかとさえ思ったことを覚えている。
今となってみると なんでそんなに耽読したのか不思議だ。 おそらく これから高校という新しい環境に入っていく自分が 遣唐使として中国に向かった主人公たちと どこか自分の中で重なるものがあったからではないかと思う。今から考えてみると 高校は そんなに緊張して入学するところでもなかったわけだが 12歳程度の子供にとっては そんな風に緊張していたのかもしれない。 希望を持って中国へ渡った若者たちは それぞれの目標を達成し それぞれの挫折を味わっていく。 鑑真という人がわざわざ日本という 異国にして蛮国に来て そうして没していく。 そうした描写には どこか無常感も漂う。 高校前の幾分ナーバスな僕にとって そんな無常感が 心地よかったのかもしれない。 文豪が描き出す壮大な歴史ロマン 天平の甍 (新潮文庫)
情報がネットワークを通じて自在に行き来する現代からは想像も出来ないことだが、1300年の遥かなる昔に生きた人びとにとって、何かを学び、或いは伝えることは、人生の全てを費やし、命がけで成し遂げる価値のある、文字通り“一代の事業”だったのだ。
東の果ての島国に仏法を伝えるため、不帰の覚悟で海を渡った「鑑真」。 そして、鑑真招来のための命を賭けた「栄叡」。 人生の全てを日本に送るための経典の書写に捧げた「業行」。 そんな彼らの意思を、運命のように受け継がざるを得なかった(主人公)「普照」。 彼らの姿を、簡潔に、されど情感豊かな描き出す作者の文章は、相変わらず見事の一言。浅田次郎氏が「歴史に敬意を払いつつ、見てきたような大嘘をつく」というように評していたが、言いえて妙である。そんな文豪の筆致を存分に味わえる傑作である。 時代背景に対する説明が足りない 天平の甍 (新潮文庫)
天平五年(西暦733年)の第九次遣唐使で唐にわたった僧、栄叡、普照その他の僧侶たち。在唐二十年、幾多の失敗を経て、唐の高僧鑑真を招聘して故国の土を踏んだのはただひとり普照のみだった……。
高僧とはいえ、坊さんが一人日本に渡ってきたことがなぜそれほどに大事件なのか? 仏教というものの当時における存在感、国策として国を挙げて僧侶をわざわざ大陸まで送っていたことの背景、中国側がなぜ鑑真を送り出すことに難色を示していたのか? そういうことに対する理解を基礎知識として持った上で読め、ということなのかもしれませんが、そうした背景に対する説明を抜きにして物語が構築されていることに物足りなさを感じました。主人公の栄叡、普照を突き動かしているものの正体に手が届かない感じがします。 もちろん、細かな心理描写、当時の海を渡る苦労、栄叡、普照の真摯さ、鑑真の人柄、そうしたものは、井上靖の小説ならではの、その場にいて、実際に見ているかのように感じられる写実性の高さです。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 天平の甍 (新潮文庫) 関連キーワード 関連商品 敦煌 (新潮文庫) 額田女王 (新潮文庫) 楼蘭 (新潮文庫) 蒼き狼 (新潮文庫) 風涛 (新潮文庫)
クチコミオススメ平均: ![]() 井上作品を凝縮 楼蘭 (新潮文庫)
主に西域を舞台とした短編集。
(後半の数作は本邦が舞台) 井上靖氏の作品には読者に「無常感」を抱かせるものが多いですが、 タイトル作の「楼蘭」はまさにそれが凝縮された佳作と言って良いでしょう。 西域の動乱に翻弄され続け、数奇な運命を辿った末に滅んでゆく楼蘭。 この小説には主人公らしい主人公はおらず「楼蘭」の名が忽然と文献に登場してから、 滅んでゆくまでの風景を淡々と綴っています。 満々の水をたたえていたロブノールは夢のように去り、かつてのオアシス都市楼蘭は、 やがて砂塵にその残骸をさらすのみとなりました。 悠久の時を経て、その砂の中から一体の美しい女性のミイラが発見されたのは20世紀になってのことでした。 井上氏は、彼女を楼蘭の皇女であったと位置づけます。 それを事実とする科学的な証拠は何一つありませんが、井上氏にとって彼女は「運命の無常」を象徴する存在であったに違いありません。 そしてそれは淡い詩情をかきたてるものであったでしょう。 それは、しろばんばにおける「さき子」であり、武田信玄における「由布姫」であり、 氏の作品に数多く登場する象徴的な女性たちの存在と重なります。 楼蘭以外の作品でも、氏は西域を舞台として自由な想像をめぐらせています。 古い説話をモチーフにしたものもあり、また井上氏自身の完全な創作であるものもあります。 多くの民族と歴史が交錯した西域は、まさに氏の作品における絶好の舞台だったのでしょう。 西域史に関心のある方は読んでください。感動します。 楼蘭 (新潮文庫)
これは作家井上靖氏の昭和30年代中心の短篇小説集です。標題に代表されるように西域に主題をとった作品群が多く、この地域に関心の深い私には前から読みたかった作品です。小説というよりは史書のような趣きで、どこまでが創作でどこからが史実かとかわからなくなりそうなくらい、引き込まれます。日本の説話にまつわる作品も集録されており、磐梯山の爆発の事件に主題をとった小磐梯という作品も味わい深いです。ま、核となる作品は間違いなく楼蘭です。実際にあった楼蘭という小国の過酷な運命が描かれており、それと興味尽きない謎の湖、ロプノールの変遷も興味津々です。探検家のヘディンが発掘して世界的に知られるようになった遺跡ですが、最近ではツアーもあるようですね。私としてはいつか、訪れてみたい土地のひとつです。読後、シンセサイザー奏者の喜多郎の作品を聞きながら床に入ると一層効果的です。
佳品てんこもりの短編集です 楼蘭 (新潮文庫)
久しぶりに読み返す機会がありました。表題作を含めて12の短編集です。表題作の「楼蘭」という地名は当時の現地の呼び名「クロライナ」に漢字を当てたものですが、あのように美しい漢字が当てられていなかったら、ここまで日本人のロマンを呼び起こさなかっただろうなとも思います。
表題作はヘディンの「さまよえる湖」に想を得た、砂の中に埋もれたかつてのオアシス都市の物語。穏やかな筆致で、さらさらとした砂の中から現れ、消えていった都市の運命が描かれます。 個人的ベスト3は、「狼災記」「褒・(ほうじ:漢字が出ませんでした)の笑い」「補陀落渡海記」です。「狼災記」は中島敦の「山月記」に比されることも多い人間の変化ものですが、山月記よりももっと冷たくて厳しい結末が待っています。「〜笑い」は、笑わない寵姫が夷敵来襲ののろしを見たときにふっと見せた笑顔が忘れられず…という傾国の美女ものです。のろしの火と美姫の笑顔の取り合わせが美しく印象的な作品です。「補陀落渡海記」は和もの。主人公は、代々の住職が生きながらにして海の向こうの西方浄土を目指さねばならない寺で住職となってしまったがために…という主人公の迷いと周囲の期待(煽り)の息苦しさがすさまじいです。 いずれの作品も読後に「あぁ…」と思いますが、重苦しい余韻が後をひくということはありません。主人公らのたどる運命は、むしろ少し輝いて見えたりします。これは希代のストーリーテラーと評された著者の筆のなせるわざですね。描かれた世界を感じるのが心地よく、何回も読み返したい短編集です。 運命の濁流に激しく、そして静かに対峙する人びと 楼蘭 (新潮文庫)
大国漢と匈奴にはさまれた弱小国楼蘭の変遷を描く表題作他、西域に植民する後漢の武将索勱(そうばい)の姿を描く「洪水」、幻想的な「羅刹女国」など砂漠に人びとの運命を描く短篇と、織田信長を討つ明智光秀の心理に迫る「幽鬼」、極楽浄土信仰に巻きこまれる僧侶を見つめる「補陀落渡海記」など日本の古事に題材を取る短篇計12篇を収録。
運命の濁流に激しく、そして静かに対峙する人びとの姿にただただ感動します。力と力がぶつかり合う西域において、情勢にさとく反応しながら、それぞれの生をしたたかに生きる人びとの息づかいが聞こえてきそうです。 キリスト教的信仰とは無縁の西域で、運命、徳、他社との関係性の中で生を模索する視点は、肯定的な意味でも、否定的な意味でも、必ずキリスト教に回帰していく西洋文学に浸りきっていた私には非常に新鮮でした。井上氏が描く、運命にもまれながら自己を失わずに生を全うする人びとの姿には、不思議な説得力と魅力があります。とてもフィクションとは思えない生々しさが素晴らしい一冊です。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 楼蘭 (新潮文庫) 関連キーワード 関連商品 敦煌 (新潮文庫) 西域をゆく (文春文庫) 天平の甍 (新潮文庫) 蒼き狼 (新潮文庫) 風涛 (新潮文庫)
クチコミオススメ平均: ![]() うーん(^_^.) 愛 (角川文庫)
マイナーだけど名作と謳われる本作を初めて読みましたが
いかんせん古典的で…でも超古典でもなく 妙に現実的で…でも現実ばなれしてて.. 特に「結婚記念日」は少し似た内容で、 藤沢周平の時代物を先に読んでいたのであれ?って感じでしたが。 40代の私でも、私の母親世代の時代の話かなぁ…!? なんだか我が母をつい思い出してしまいました。 高校生の娘が、いつだかこの本の時代で別のドラマを見たとき、 「私にとっては時代劇の部類」といってたのを思い出しました。 2作目の舞台になる竜安寺の石庭も 井上先生が思い描かれている石庭とは違っているので 時代の流れを妙に感じます。 描かれている愛についても世代によって想いがちがうでしょうね。 古くもわかり易い文章なのと短編なのでイッキに読めるから それぞれの世代感で読みつがれるといいですね。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 愛 (角川文庫) 関連キーワード 関連商品 お菓子と麦酒 (角川文庫) 恋愛論 (角川文庫 緑 250-7) 遠い海から来たCOO (角川文庫) いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5) (角川文庫) 嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
クチコミオススメ平均: ![]() 江戸時代の漂流記は面白い おろしや国酔夢譚 (文春文庫 い 2-1)
本書の様な江戸時代の漂流記は実に面白い。
当時の厳しい鎖国社会を背景にして漂流者達の異文化との遭遇が驚きに満ちたものであろう事は想像に難くないし、 極寒の地で地球半周の距離を往復するという行程の中で漂流者達が次々と脱落していくのも壮絶である。 それにしても私が最も関心したのは、当時のロシアの東方進出にかける凄まじいエネルギー。 その間日本はのんびり眠っていたと言って良い状態であり、 この時期に樺太、千島を真剣に開発しておいたらその後はどうなっていただろうか? 余談ながら、江戸時代の漂流ものとしては、吉村昭著「漂流」もお薦めです。 人間の絶対的な孤独 おろしや国酔夢譚 (文春文庫 い 2-1)
大黒屋光太夫を主役に据えた時代小説。
彼と部下16名の漂流は無論史実であるものの、本書は記録小説ではなく、 井上靖作品らしいテーマをもって描かれた、人間ドラマと言っていい。 井上作品には、強烈な「生きるよすが」を持っている人物が数多く登場するが、 本作における光太夫もまさにそういった人物として描かれている。 その「よすが」は言うまでもなく「生きて故国の土を踏む」という一点。 酷寒の大地の上で、彼は決然とその日を信じて、前を向いて生きてゆく。 しかし本作における主人公は光太夫だけでなく、おそらく漂流民16人全員だろう。 帰国する者、ロシアに残る者、そして死んでいった仲間たち。 はじめ想いを一つにしていたはずの彼らも、いずれ運命はそれぞれの方向を向き、 別々の道へ向かって行かざるを得ない。 ”人間はそれぞれ独立した存在であり、心も体も、絶対的に孤独なものなのだ” 交錯する彼らの運命から、井上氏はそれを伝えたかったに違いない。 そして10数年の流浪の末に光太夫がたどり着いた場所で見たもの。 人の心の置き場とは一体どこにあるのか? すべてが一酔の夢であったかのような彼の人生が、読者の胸に余韻を広げる。 人間性への希望と虚無感と おろしや国酔夢譚 (文春文庫 い 2-1)
天明2年(1782年)12月、伊勢の白子の浦を江戸へ向かって出た貨物船神昌丸は、嵐にあって漂流し、八ヶ月に渡って海上を漂ったのち、アリューシャン列島に漂着した。船長大黒屋光太夫以下16名の船員たちは、日本に戻るべく必死の努力を重ねるが、年月は過ぎ、ロシアの厳しい冬に一人ひとりと倒れていく・・・。数奇な運命をたどった日本人の実話に基づく冒険譚。
人の感情は根っこの部分で共通すればこそ、女帝エカチェリーナが光太夫の数奇な運命を聞き「ベドニャシカ(可哀相なこと)」と言い、読者もまた光太夫に共感できるのではないでしょうか? 100%善意から出たのではないにしても、漂流民の身柄を守り、日本に送り還す労を取るロシアの人びとの暖かさは、太古から脈々と人間性、というものが生きつづけてきた証しではないか、そんな希望を持ちました。 一方で、帰国する、という目標に彼らを駆りたてたものは何だったのか? 残ったものと、帰ったものと、それぞれの人生の意味は何だったのだろう、と生の虚無感にとらわれます。結局、与えられた条件の中で、最大限自分のやりたいように生を組み立てる、それ以上でもそれ以下でもないのではないか、そんなことを考えさせられました。 惜しむらくは当時の日本のシステムや人びとの生活に現代的な視点から疑義をはさんでいること。西欧中心主義の影が見え隠れします。江戸の人も与えられた条件をもとに考えて結論を導き出しているのにすぎないわけで、そのプロセスはロシアの人と変わるところはない。当時の彼らのプライオリティは何だったのか。幕府の考えかた、やりかたをそうした面から評価せずに、一方的に批判するにとどまっているのがやや残念でした。 人がいなければ歴史は存在しない、そんな当たり前のことを再認識させてくれる本。堅苦しいことを抜きにしても、単なる冒険譚として非常に面白いです。 鎖国時代の命がけの交際交流と国家を問いかける書 おろしや国酔夢譚 (文春文庫 い 2-1)
大黒屋光太夫という、歴史的には形作られていない人物を、井上靖さんは自らの創造で、ひとつの歴史を作ってしまったと言う感じの本です。
僕は、大学時代にこの本を読みましたが、緒方拳主演の映画を見たことが、読むきっかけとなりました。 時代は、江戸時代末期。鎖国時代の日本に、北からロシアの脅威が襲ってくるというモチーフでした。 井上靖さんが執筆された当時は、東西冷戦の中で、北方領土をめぐる問題もあり、当時のソビエト連邦が脅威であり、日本にとっての仮想敵国。この本が歴史を現実に引き戻した感じでした。 大黒屋光太夫が、乗組員とともにロシアに連行され、帝都ペテロブルグへ。苦労の末、帰国したものの日本では罪人扱いされるが、ロシア艦隊が来日すると、彼は両国の橋渡しとなっていく。 そこには、国家とは何かを問いかけながら、国際交流の魁を痛感しました。 江戸時代の日本人のロシア大冒険記 おろしや国酔夢譚 (文春文庫 い 2-1)
数ヶ月の漂流。その後アリューシャン列島に漂着→カムチャッカ→ヤクーツク
→イルクーツク…(順番合ってるかな?) 極寒の地での異国の人との越冬。言葉も習慣も食べ物も気候も何もかもが 違う世界。次々に死んでいく仲間達。果たして自分達は国に帰れるのか? というか、生き続けられるのか? ドキドキしっぱなしですよ。この本を読んでいる時は。想像を超えた世界。 しかも、実在した人物だなんて。はからずも彼らは十数年にも及ぶ大放浪 をすることになったわけですが、これってどうなんでしょ。 考えようによっちゃものすごく刺激的で楽しかったのではないでしょうか。 ま、当人達はそんな余裕などなかったのでしょうが。見知らぬ地で常に 極寒による死と向き合わざるを得ない毎日。先進的な欧米文化を目の当たり にした江戸時代の外国人など見た事もない彼らは何を思ったんだろう? 江戸時代の日本人のロシア大冒険記。ワクワクしますよ!
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クチコミオススメ平均: ![]() 目からうろこの珠玉の一冊 孔子 (新潮文庫)
タイトルは『孔子』ですが、これは孔子の伝記小説ではありませんので、これを読んで孔子の生涯の軌跡がわかるといった類のものではありません。あくまで論語をもとにした、作者による孔子解釈が中心になっています。
しかし、はじめてこの作品を読んだときには、目からうろこが落ちる思いがしました。どれほどつらかろうと、人間は人間の中で生きなければならず、乱世において世の人を救おうと、死ぬまで努力し続けた孔子の不屈の魂と、包み込むような大きさが伝わってきました。何の前知識もなく最初に読んだときは、これ以上のことはわからなかったのですが、孔子や論語の本をあれこれ読み漁ったあとに読み返すと、作者は孔子に対してかなり独特な解釈をしていることがわかります。天命とは何か、仁とは何か、孔子が最も愛した弟子は誰か。どんな気持ちで「吾れやんぬるかな」と言ったのか。多少孔子を過大評価しすぎなきらいはありますが、大いに納得できるものも多いです。 まあ、解釈の部分は論語を知らないと少々退屈な部分もあるので、まずは第一章だけでも十分だという気がします。第一章は、孔子の中原放浪の後半期が小説形式で語られており、人の胸に響く孔子の詞は、すべてこの中に凝縮されているのではないかと感じました。 この本は結構気に入りました 孔子 (新潮文庫)
この本は弟子の一人が語るという形で書かれています。私はこの本ではじめて孔子のことについて学びました。今までは孔子=儒教のイメージしかありませんでしたが、この本を読み新たな孔子の人間的一面に触れさせて頂きました。逆に孔子のことについて知識を持ちすぎていてもまた違った面が見られるかもしれません。さすが井上靖の晩年の作だと思いました。他の方が書いておられますようにペースがのろのろとしているのは事実です。最初読んだときはそれが結構感じられましたが、2回目に読み直したときはちょうど良いものだと感じられました。何度も読み返して味の出る本です。
孔子の名言に血肉を与える傑作。 孔子 (新潮文庫)
本作は、孔子に未知の弟子がいたという設定で、孔子研究会がその弟子から孔子の言葉の背景や孔子の有名な弟子(顔回等)の業績を数回にわたり聞き出す中から、孔子およびその弟子たちの思想の真髄(もちろん作者井上靖の解釈ということになりますが)を明らかにしていきます。東西南北の人であった孔子が陳蔡の野で窮したときに毅然と語った「君子、固より窮す」や「逝くものは斯くの如きか、昼夜を舎かず」などの孔子の名言の数々がその背景とともに血肉を与えられた言葉として読む人の胸に響きます。そして、孔子が人間性の点でいかに大きな人であったかということ、そしてその孔子を敬慕した弟子たちの行動の凛々しさに、感動を禁じえないでしょう。本書は、論語に馴染みがあろうとなかろうと、人間孔子の魅力に触れることのできる傑作です。
孔子の実像がここに 孔子 (新潮文庫)
春秋末期の乱世に生きた孔子の人間像を、架空の弟子エンキョウの回想の形式にて綴った歴史小説。論語構築前の作業の形式がよく伝わっており、孔子の人間性をよく解き明かした小説。やや冗長な面があるが、孔子やその弟子の内実について詳しく知りたい人におすすめ。
よくもわるくも福音書の儒教版 孔子 (新潮文庫)
新約聖書の福音書を読んだ人にはピンと来ると思うが、弟子が教祖の言行を語るスタイルは、新約聖書の福音書と同じだ。
「巧言令色少なし仁」といった昔耳にした論語の教えをレビューしたい人には、一応その目的は本書で達することができる。 ただ、特にこのスタイルにこだわる必然性があるとは思えない。聖書の福音書と同様にやや退屈感は否めない。 井上靖先生に敬意を表し、☆を一つ追加して、ようやく☆2つ。
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クチコミオススメ平均: ![]() 自由に生きようとするほど何かにとらわれていく 額田女王 (新潮文庫)
高校生の時に読んで以来久しぶりの再読です。
当時は有間にどっぷりで、有間の死後、何かに付けて額田が純粋な存在として 有間を思い出してくれるところが気に入ってましたが、今は何だか物足りないです。 謀反に至るまでも出来事として語られているだけで有間の意志というものが感じられないし 白村江の戦とはなるほどこういうものだったのか 額田女王 (新潮文庫)
大化の改新、白村江(はくすきのえ)の敗北、近江遷都と続く歴史の事件の中に生きる額田女王。未定の未来に対して、みずからの選択を行い、また時には時代の流れに乗せられ。世の中はままならぬものだなあと思わせられる。
額田女王についての史実のうち、わかっていることは少ないから、書かれている多くは著者の創作によるが、全体として整合が取れているし、時代の雰囲気も良く出ているのはさすが。額田自身が権力から身を離して置こうとすることもあって、いまひとつ感情移入しにくいが、あるいは当時に生きるということはそういうことだったのかもしれないと納得できる。 別の時代の価値観に身をおくことで、自分の価値観を相対化するのも文学のひとつの役割だと思うが、そうした意味で楽しめた。 ♪ 額田女王 (新潮文庫)
いつもながら、史実に基づきながらも鮮やかに人物が描き出された作品でした。
中大兄皇子・大海女皇子の二人からの愛を受ける額田女王。額田は二人の皇子に対し、また数ある二人の皇子の妃達に対し、自分の「心」を守るために「神の声を聞く者」としての自分を保とうとします。しかし、そんな額田こそが、私には一番「女」に見えた。小説の中で、額田は独特の魅力を放ち宮廷の人々を魅了しますが、それは彼女の香り立つ「女」の部分故なのではないでしょうか。また、額田は実は妃達に比べてとても弱い女性なのかもしれない。彼女達のいる政争と嫉妬の最中に身を置くのが、結局は恐ろしいのだから。 時代背景としての、中国大陸・朝鮮半島情勢の動向に揺れる政府、度重なる遷都と民の動揺なども読み応えありです。額田のような最前線から離れた女官の視点で描いていながら、時代のうねりの大きさを十分に感じ取れる作品と思います。 ただ、私が好きな『敦煌』や『天平の甍』で強烈に描かれた人の生命の葛藤のようなものに比して少々物足りないかな、とも感じました。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 額田女王 (新潮文庫) 関連キーワード 関連商品 天平の甍 (新潮文庫) 後白河院 (新潮文庫) 茜に燃ゆ―小説 額田王〈上〉 (中公文庫) 楊貴妃伝 (講談社文庫) 日本語の年輪 (新潮文庫)
クチコミオススメ平均: ![]() どこか遠い外国を舞台にしているよう 氷壁 (新潮文庫)
とても綺麗な文章です。
物語は昭和30年の日本が舞台です。 主人公の魚津や、彼を取り巻く人たちの、それぞれの思いが 活き活きと書かれています。 この作品に書かれている当時の人たちの描写を見ると、妙に 大人ぶっていたり、また逆に子供じみていたりと、どこか遠い 外国を舞台にしているようにも思えます。 切れないはずのナイロン製ザイルが、登山の途中で切れた。 企業の品質問題など、今日に通じるテーマでもあります。 ただ、ミステリーファンの立場で見ると、ザイルの切断面は 滑落した小阪側と、魚津側の二つがあったのに、何故最初から 魚津側のザイルの切断面を調べなかったのかと言う疑問が 残りました。 また、物語の重要な謎になっている、何故ザイルが切れたか という問題が、うやむやのうちに終わってしまったのと、読後の 後味が少し悪いのが気になりました。 快作! 氷壁 (新潮文庫)
乾いた文体と厳冬の山岳が調和した、素晴らしい作品。とりわけ「遺言」から終末に至る流れは、ひたすらに美しい。
ああ無常 氷壁 (新潮文庫)
昔ザイルは麻でできていました
ごわごわして使いにくい それで戦後はナイロン・ザイルが登場します 強くてしなやかです 麻のように凍結しません 理想のザイルと思われましたが事故が起こりました ナイロンはせん断応力に弱い 岩の角で簡単に切れてしまいました 実話を基にして出来たのが「氷壁」です 主人公が穂高滝谷D沢で死んでしまうところがかわいそうでした 山岳小説の最高傑作のひとつです 面白いのですが・・・ 氷壁 (新潮文庫)
小説中盤の緊迫感はさすがで、ぐんぐん引き込まれましたが、
読み終わってみると、結局作者は何を書きたかったのかなあ、という印象です。 私の感性が乏しいだけなのかもしれませんがその点だけが少し残念です。 死に吸い寄せられる青年 氷壁 (新潮文庫)かなり前に読んでいたのですが、昨年のNHKのドラマ化をきっかけに、何年振りかで読み返してみました。 おそらく「神々の山嶺」よりはこちらの方を先に読んだはず。ですが「山」というよりは魚津という青年の内面描写しか印象に残っていませんでした。自分が「山」に全く縁がなく、「ザイル」「ピッケル」という道具の形状も、用途も知らないということも、もちろんあります。 しかし何よりもこの作品の肝は、会社勤めをしながら山に登ってはいたが心情的にさほど山に入れこんでいる訳ではなく、バランスをとりながら都会生活を送っていた青年が、自分の譲れない主張が裁判で証明できない→世の中に分かってもらえない、また分別もありながら人妻の魅力にあらがえず、それでも自分を想ってくれる人の気持に答えなければ…という葛藤から追い込まれて、まるで山に呼ばれるかのように「死」に吸い寄せられていく…という青年の変化であると思います。 「ナイロンザイルは切れるはずがない」という当時の定説。いや、でもザイルは切れたんだ!これは死亡した小坂の友人としても、登山家の端くれとしても譲れない!やがて都会生活の中で息苦しくなっていき逃げ込むかのように山へ…。 2度目読むと、しっかり「山」のことを書き込んでありました。にも関わらず後に残っていないくらい、青年の内面を描いたしっかりした文学作品です。 山には関係なく、本格的な文学好きな方にこそ是非読んでいただきたいです。
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クチコミオススメ平均: ![]() あとからきます 蒼き狼 (新潮文庫)
私はもともと歴史に興味がなっかたのですが、敦煌、天平の甍を続けて読み大変満足して次に取ったのが蒼き狼でした。前の2冊に比べると大変男臭く、何より戦う男の物語です。モンゴル史にも疎かったので、なるほどこういう流れかと歴史の勉強のごとく本を読み進めました。読み終わったあとは、悪くはないけど前の2冊ほどのうっとりした感じがなっかたなと思っていたのですが、しばらくすると戦い続けた男の人生ってどうだったんだろうとじわじわ色んな疑問や、広いモンゴルの大地に夢を見続けた人生の凄さとか考えはじめました。一旦終わった物語が今も続いているような感覚です。これが歴史の面白さなのかなと少しずつ分かってきました。若いときは井上靖の小説ってあまりにも優等生的な感じがして敬遠してきましたが、海外文学にずっとはまっていた私を久々に日本文学に導いてくれたのが井上靖です。余韻の残る文章がとてもすばらしいと思います。誰かの人生に興味をもつことが歴史小説の原点だと知ることができました。
井上西域ものの中期 蒼き狼 (新潮文庫)
本作をめぐる大岡昇平との論争、いわゆる「蒼き狼論争」以後、井上の歴史小説は史実を忠実になぞるスタイルに変化する。本作はそのファンタジー性が面白いのだけれど、チンギスハンの征服事業の根源を、単なる伝承にのみ拠るのは、確かに動機づけとして弱い。
ワクワクしながら一気に読めます 蒼き狼 (新潮文庫)
この本を読んで、テムジンこと、ヂンギスカンの力強さを感じました。
チンギスカンはモンゴルを統一しても尚、ヨーロッパやインドへの遠征を企てます。 チンギスカンはまさに「狼」という言葉がぴったりだと思いました。このパワーはどこから来るのだろうか。きっと、自分の出生に対する疑惑がある故に、自分の血に対する疑惑を自身の中から打ち消す為、蒼き狼として戦い続けなくてはいかなかったのだと思います。 とてつもない征服欲の強さと、戦闘を繰り返し、兄弟や息子達家族と団結して勢力を伸ばしていく様にワクワクしながら読みました。 繰り返し読むことでより内容の理解が深まります。そして、この本はその度に勇気を与えてくれる本だと思います。仕事等で上手くいっていない時等に、またもう一度読み返したいと思います。 テムジンという漢 蒼き狼 (新潮文庫)
反町隆史の主演の同名映画の原作小説。
歴史小説には作者の主観(好み)が主人公に過大に投影されるものと、歴史的事実をベースに淡々と主人公像を描き出していく手法とあるが、井上靖は後者の作家だと思う。 歴史小説にキャラ立ちは必要ないと自分は感じている。 作家の脚色を加えすぎてフィクションになってしまっては歴史小説の面白みがない。ある程度史実にそって、残された記録から人物像を掘り下げていく作業を追っていくほうが自分は面白い。 この「蒼き狼」はその点では自分の好みに合った小説だった。 勿論、井上靖自身の洞察によるテムジンの人物像・その飽くなき征服欲に迫るアプローチはされているが、テムジンという人物を過剰に脚色することなく淡々と描いていく様が、自身も歴史上の人物を次元の隙間からから観察しているようで楽しかった。 小説を読みなれていない人にはあまりにも淡々としすぎていて辛いかもしれないが、重厚で堅実な構成と筆致は読む価値があるといえる。 征服欲 蒼き狼 (新潮文庫)
一代でモンゴルを統一し、
その後瞬く間に領土を拡大し カスピ海から遼東半島までを版図にした チンギスハーンの一生が描かれています。 著者のあとがきにあるように 無尽蔵の征服欲がどこからきたのか 描こうとしています。 神と崇められた大王の孤独な姿を感じました。
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