轢き付けられるが謎の解明はない 六番目の小夜子 (新潮文庫)
冒頭部分から謎めいた話で惹きつけられて、
その謎の根拠はなんだろうと読み続けたものの、
気になった謎の解明は結局されず終わってしまったので
不完全燃焼的な感じがした。
惹きつけるだけ惹きつけといて謎を膨らましておきながら、
そのことに触れず放ったらかしが残念。
良い点をあげるのなら
小夜子になるというゲームのアイデアはすごいなと感心。
話の筋のまとまりよりも、この小説の存在感はピカイチだと思う。
強烈な印象を与えてくれた。
学校という生き物の中で 六番目の小夜子 (新潮文庫)
確かに拭いきれない謎があってやきもきする所もあります。
そこは多くの方がレビューしてくださっているので、割愛します。
「なぜ小夜子というゲームが受け継がれ続けるのか」
本書は、この学校という奇妙な一体感、集団心理にスポットを当てているように感じました。
(その表現が端的に出ているのがあの文化祭だと思います)
私はこの本を、登場人物と同じ年代のときに読みました。
自分は周りとは違う、個別に生きてる。と思っていても学校に呑まれながら生きている、そんな学生としての不安定さ、学校という共同体が生み出す奇妙さ、不気味さ。そういったものが非常によく表されてあって、ドキドキさせられたのをよく覚えています。もしかしたら畏怖に近い思いを抱いていたかもしれません。
今読み返すともう少し落ち着いて読めるのかもしれませんが、やはり人を惹きつける魔力のある本だと思います。印象に残る言葉も多いですし、オススメです。
豪腕 六番目の小夜子 (新潮文庫)
ネタバレあるので、イヤな方は読まないで下さい。
初期の作品ということもあって、所々に表現が怪しいところが見受けられますが面白いと思います。 ラストのすっきりしないなぜ? という終わり方は好みが分かれると思います。それも作中で語られていた「答えが用意されている問題ばかり考えてきた」弊害なのかもしれません。 黒川先生の行動の意味は、やはり学校をコマに例えて話すシーンに集約されていたのでしょうか? 何にせよ、力技感のある終わり方には違いありませんでした。 厳しい意見も多いですが、売れた瞬間注目されて批判が増えるのはお約束です。 作品を楽しむという意味では楽しめます。批判精神むき出しで読んだら楽しめません。これはそういう作品。
黒川先生、幽霊と幽霊に操られた(?)野犬、小夜子の三人の意志が複雑にからまっているのがポイントなんでしょうね。
一部だけは〇でも恩田陸はどうも好きになれない。 六番目の小夜子 (新潮文庫)
中盤、生徒全員での芝居の空気感は実によく出来てると思う。 しかし作品全体としてはひどく幼い。この作者の特徴なのかキャラクター設定はまるで子供むけ小説なのに、それを純文学ぶっている。
文学としては☆
内容としては☆☆☆程度。
伝説のモダンホラー 六番目の小夜子 (新潮文庫)
六番目の「サヨコ」の正体が明かされた後は、津村沙世子は何者なのかが謎の中心となる
のだが、結末に至っても、すっきりしない点がいくつか残ってしまった。
そこがファンタジーらしいと言えばそうなのだが…。
ただし「夜のピクニック」と同様、高校生(達)を主人公とする青春群像劇は、
現在も作者の得意とするところであり、そういった点は十分楽しめると思う。