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『 分別と多感 (ちくま文庫)』の検索結果は[ 全 1件 ]
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分別と多感 (ちくま文庫)
ジェイン オースティン
Jane Austen
中野 康司
定価:¥ 1,575 (税込み)
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新品:¥ 1,575より
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観察眼が光る大長編 分別と多感 (ちくま文庫)
昔映画で観たこの作品を、いつか原作で読んでみようと何年も思っていた。今回、手軽な文庫版が出て、
通常の文庫の2倍くらい高価ではあるものの文字も文章も読みやすそうだったので購入した。
『高慢と偏見』も有名なジェーン・オースティンによるこの作品は、Sense and Sensibilityという原題に沿って、
Senseを体現する理性的な姉エリナーとSensibilityを表す多感な妹マリアン姉妹の恋愛を中心に描く。
エリナーは口下手で不器用だが優しい好青年エドワードと、マリアンは物語の主人公のような情熱的でかっこいいウィロビーと、
それぞれ親交を深める。しかし、姉妹は父親に死なれたばかりで、父親の先妻の息子夫婦にもあまりよくしてもらえない。
それなりの生活が出来る程度の経済力で、屋敷を出てこじんまりしたコテッジで暮らしている状況である。
エドワードは大資産家の息子だが、厳しい母親の同意した素晴らしい相手と結婚しないとお金はもらえなさそうだ。
一方ウィロビーとマリアンは、人目をはばからぬ熱々ぶりで、周囲の人は婚約を確信。しかし、もう35になるブランドン大佐も、
マリアンを見た瞬間から愛していた。しかし真面目で陰気な大佐はエリナーに尊敬されるもウィロビーやマリアンに疎んじられる。
主人公姉妹をとりまく人々が、利益追求型だったり、意地悪だったり、思慮分別を欠いていたり、無教養だったりすることもあって、
二人の恋愛はなかなかスムーズに運ばない。登場人物たちの意外な性質や隠された過去が明らかになっていくにつれて、話は二転三転する。
主に自制心のある姉エリナーおよび筆者自身の視点に基づいて、登場人物らの会話や性質が詳しく活写される。
時に、女同士のおしゃべりが多く冗漫に思える部分もあるが、エリナーの冷静な人間観察は面白く読める。
また、人間一般についての筆者による鋭いコメントもそのなかにちらりと混ぜられていて、人生を客観的に見詰めた筆者の姿が窺える。
文庫で良い新訳が 分別と多感 (ちくま文庫)
素晴しいタイトルをもつオースティンの傑作 “Sense and Sensibility”が文庫化された。『いつか晴れた日に』という題名の真野明裕訳で読んだ人も多いだろう。冷静で気配りに満ちた優しい姉エリナー(=分別)と、奔放で情熱的な妹マリアン(=多感)が、それぞれに恋をして結婚するまでの、コミカルで楽しく、後味のよい物語。『高慢と偏見』や『エマ』とはまた違った味わいがある。たとえばエリナーは、密かに恋していた相手エドワードが結婚したと思い込んでいたが、それは彼ではなく弟の間違いと聞かされて、うれし泣きする。じっと耐えてきた彼女が舞い上がる最高のシーンだ。その箇所の二つの訳を比べると、違いは文章の切り方くらいで、どちらもとても読みやすい。
「エリナーはもうその場に座っていられなかった。走るようにして部屋を出て、ドアが閉まったとたん、うれしさがこみあげてわっと泣き出した。この涙は永遠に止まらないのではないかとさえ思った」(中野訳)。「エリナはもはやじっと座ってはいられず、走るようにして部屋を出た。ドアが閉まったとたん、堰を切ったように嬉し涙が溢れ出し、もう止まらないのではないかと初めのうち自分では思った」(真野訳)。「Elinor could sit it no longer. She almost ran out of the room, and as soon as the door was closed, burst into tears of joy, which at first she thought would never cease.」(原文)
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