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クチコミオススメ平均: ![]() 佳作だ、しかし・・・ 明日への遺言 特別版 [DVD]
藤田まことの渋い演技と「泣ける」という意味では佳作。他方、大岡昇平の原作を読んだ身としては、論戦としての「法戦」部分=法廷闘争における緊張感の盛り上がりが、今一つ欠けていたような気がする(贅沢な要求ではあるが)。どちらにウエイトを置くかで、評価は人さまざまではないだろうか。
これも映画です 明日への遺言 特別版 [DVD]
敗戦。
元東海軍司令官・岡田資中将は、戦犯としてその罪を問われた裁判を”法戦”と呼び、 名古屋大空襲時におけるアメリカ軍B29の無差別爆撃に対して、徹底的にその残虐性を問い、法廷の場でアメリカ軍の非道さを追求した。 また、一部の撃墜されたB29の米軍搭乗員処刑の責任は、すべて指示を下した自分にあると主張。 部下を守り、信念を曲げることなくその責務を全うした。 その潔い姿は、演じた藤田まことの姿に十分に乗り移っているように見えた。 自己の信念と、その生き方。 自分は、それだけの信念を持って生きぬくことができるだろうか。 人間は必ず死ぬ。 早いか遅いか。 その時の生きざま。 覚悟。 そんなことを考えさせる映画でした。 これも映画です 映画には本当にいろいろなものがあると思いました。 楽しい映画、ギャグもいいですが、 映画って本当にいいものですね ^^ この人の死に様に感動します! 明日への遺言 特別版 [DVD]
戦後、軍事裁判にかけられながら、命をかけて自分の信念を貫き通した岡田資中将という人の実話です。
戦争ものと敬遠せずに見ていただきたい大人の映画です。 戦後の敗戦国にとってきわめて不利な軍事裁判において、自分の命を顧みず、終始一貫した信念を静かに且つ揺ぎ無い強さを持って貫き通して主張し、自らの命と引き換えに19人の同時に裁判にかけられた部下の命を守り、アメリカの検事や判事からも尊敬され助命嘆願が出される程の人物だったそうです。 裁判に関わる人すべてを尊重し、感謝しつつも、その確固たる信念を静かに主張し続けるその姿勢は「こんなに立派な日本人がいたのか」と感動させられます。 戦争ものですが、偏った主張無く淡々と描かれるシナリオにも好感を持ちます。 岡田中将の行為や判断自体の是非は立場によって違うと思いますが、裁く側や米兵のMPからも尊敬されるような信念には静かな感動を覚え、その潔さに涙が止まりませんでした。 男ならこんな誇りを持った生き方をしてみたい、最期はこんなにかっこいい死に方をしてみたい。そう思わせる映画でした。 男泣きしたい方にお勧めです。 岡田中将カッコイイ!! 明日への遺言 特別版 [DVD]
戦争時の無残な映像、目を覆いたくなります。
しかしこれらの事実を直視し、後世に伝えなければいけないと思いました。 岡田中将の信念、生きざま、男気、美学を感じました。 混沌とした戦時下、何が正義か悪か罪か、単純に割り切れるものではない。 当時と現在を比較したところでナンセンスかもしれませんが、 現在の政治家、経営者、周りを見渡してもこのような方は、やはり奇特でしょう。 保身、責任転嫁、損得勘定etc....しか頭にない。そんな世の中です。 岡田中将のような自己犠牲も厭わない精神を実践することは容易ではない。 実際の岡田資中将は違ったのだろうけど 明日への遺言 特別版 [DVD]
生きることに執着が無い人に見えて仕方が無い。
人格者として身を挺して部下を救ったと言う感じがしない。 人物の描き方が誰もかれも薄っぺらく、キャラクターの行動・言動に説得力が無く シチュエーションで涙を誘うだけの作品に思える。 そして、竹之内豊のナレーションが違和感があり、また下手である。 静の映画が比較的得意な邦画なのに、この程度の作品でガッカリです。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 明日への遺言 特別版 [DVD] 関連キーワード Creator : 小泉堯史 藤田まこと 富司純子 ロバート・レッサー フレッド・マックィーン リチャード・ニール 西村雅彦 蒼井優 田中好子 関連商品 母べえ 通常版 [DVD] チーム・バチスタの栄光 [DVD] 山桜 [DVD] 築地魚河岸三代目 [DVD] 告発のとき [DVD]
エディターレビュー スナックの経営者上田ハツ子(松坂慶子)が殺され、19歳の工員・宏(永島敏行)が逮捕された。彼はハツ子の妹・ヨシ子(大竹しのぶ)の恋人でもあった。やがて裁判が始まり、それとともに意外な事実が次々と明るみになっていく……。 大岡昇平の同名小説を原作に、『砂の器』などで知られる名匠・野村芳太郎監督が手がけたヒューマン法廷サスペンス映画の大傑作。事件の真実を追及すればするほど、赤裸々で哀しい人間関係が露になっていく過程が実にスリリングに、そして叙情的に描かれており、スタッフ・ワークもキャスト陣も完璧といえるほどの成果を示している。本作こそは、映像でドラマを語るとはどういうことなのかを知るための最上級のテキストであると断言したい。また、映画版より先に作られたTVドラマでも同じ役を演じた大竹しのぶは、この1作で天才女優の名声を世に知らしめた。(的田也寸志) クチコミオススメ平均: ![]() 邦画史上に残る傑作。 事件 [DVD]
脚本、監督の演出、役者たちの熱い演技のぶつかり合い、何もかもが素晴らしい。
殺人事件を取り扱ってはいるものの、単純な勧善懲悪や、推理もの、サスペンスにはとどまらず、成り行きや運命に翻弄されてしまう人間達の哀しさが存分に表現されている。 含みを持たせたラストがまた心憎いばかりで、全く非の打ち所のない作品である。 流石、野村芳太郎監督 事件 [DVD]
この映画は今観ても新鮮で、野村芳太郎監督の作品の中では
「砂の器」と並び双璧ではないかと思います。 「松坂慶子・大竹しのぶ」(姉妹)、「芦田伸介・丹波哲郎」 (検察・弁護士)の四つに組んだぶつかり合いと脇を固める 佐分利信の裁判官、渡瀬恒彦のヤクザの演技に何度観ても身 震いが来ます、「凄い」の一言です。 もう既に鬼籍に入られた方もいますが、現役で好い味を出している 野村芳太郎監督の名作です。 事件 [DVD]
今朝、届きました。
届くのを待って、早速観てみました。 私はこの作品は野村芳太郎監督の数ある作品の中でも「砂の器」と並ぶ 名作の双璧だと思います。 ストーリーもさることながら、姉妹を演じる「松坂慶子」と「大竹しのぶ」、 検事と弁護士の「芦田伸介」と「丹波哲郎」のぶつかり合う演技には、 観ていて、身が震える位、感動します。 さらに、裁判官の佐分利信が真実が明らかにされていく上で、心理描写を上手く NHKでもドラマ化されていますが、どちらも甲乙付けがたい出来です。
クチコミオススメ平均: ![]() 人間界の悲喜劇が凝縮され詰められている傑作。必見! 事件 [DVD]
監督は野村芳太郎。原作は大岡昇平、脚本は新藤兼人。役者もすべて超一流。これほど豪華な俳優達が一堂に会するとは。
ある時代のよくある話が事件となり、裁判となる。 裁判官は佐分利、検事は芦田、弁護士は丹波。青年は永島、姉は松岡、妹は大竹。姉のひもは渡瀬恒彦。母は音羽。証人には西村、北林、森繁。 すごいでしょう。 話は、あまりにも哀しすぎる。純粋すぎる。 みんな、法廷で真実を語らない。それぞれが秘密を持っている。 法廷とは何か。 かけひきの場。最後まで。 最後のシーンは実に見事。渡瀬と大竹のかけあい。 女は強い。 さわやかな大竹しのぶの姿。 マイリマシタ。 名優たちの演技合戦と見事な脚本 事件 [DVD]
野村芳太郎監督が大岡昇平の原作を映画化した彼の代表作の一つです。当時雑誌「シナリオ」に掲載された新藤兼人の脚本は見事でしたが長大で、映画化にあたってはかなり短くされているはずですが、よくここまでコンパクトにまとめあげたと思う。
特筆すべきは出演者たちのハイレベルの演技で、裁判に関わる人間と証言者を丹波哲郎、芦田伸介、佐分利信、森繁久弥、北林谷栄らのベテランが演じ、事件関係者を松坂慶子、大竹しのぶ、永島敏行、渡瀬恒彦らの当時の若手が熱演しています。この作品の後、松坂慶子は松竹の看板女優として人気、演技力ともピークを迎え、演技の天才と言われていた大竹しのぶは助演女優賞を総なめし評価を決定的にします。永島敏行は容貌からこの後しばらくは安易な戦争大作への出演が続きますが、現代劇に戻った「遠雷」で主演男優賞を得るまで成長し、やくざ映画の準主役だった渡瀬恒彦はこの作品をきっかけに演技派へと変身します。彼らの現在の活躍の原点ともいえる名作です。 法廷シーンもあきさせないし、最後の終わり方(大竹しのぶの表情!)も秀逸
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クチコミオススメ平均: ![]() 深すぎる 野火 (新潮文庫)
「神に栄えあれ」で終わるこの小説は、数々のメタファーに満ち溢れ、特に最終章の意味するところは「深すぎて」消化しきれないものだった。
戦場で生き残り、飢えと乾きに朦朧としながらも野火の方角へ歩き続ける一等兵がいる。一等兵は人肉で飢えを満たすという欲望に突き動かされながらも、すんでのところで踏みとどまる。神の声を聞いたため、神が宿った左手が喰おうとする右手を押しとどめたため、と彼は考える。しかし日本兵を殺して喰っていた戦友永松から、無理やり「肉」を口に押し入れられ、久しぶりの脂肪を味わってしまう。このとき悲しみながらも「左右の半身は、飽満して合わさった」と一等兵は感じる。 野火を目指して歩いたのは、そこにいるであろう人間共を懲らしめ食べたかったのではないかという。しかし彼は死後、彼が殺した者達とともに「黒い太陽」を笑いながら見る。彼らが笑っているのは一等兵は彼らを「私の意志では食べなかった」からである。 戦場で人を殺しても、知らずに人肉を食べてしまっても、自分の意思で人肉を食べさえしなければ神に赦されるということなのか。このとき「自分の意思で人肉を食べない」ということは何かのメタファーなのか。 当分脳裏に留めておかねばならない気がする。 人間性を超えた生命力の凄まじさ 野火 (新潮文庫)
本書は、生還率3%と太平洋戦争中最も苛酷な戦場となったレイテ島において、
実際にあったと言われる兵士同士の人肉食いがテーマとなっている。 こういう事態が起こった背景には、補給を殆ど無視した軍の無謀な作戦によって 多くの兵士が飢餓状態に陥ってしまったという事実がある事を一応指摘しておきたい。 本書で描かれた兵士同士の人肉食いを通して、 極限状態に置かれた人間が、どこまで人間としての尊厳を保つ事が出来るのか? そもそも人間性とは何かについて考えさせられる。 そして「人間はどんな異常の状況でも受け容れることが出来るものである」 という本文中の言葉から、人間性を超えた生命力の凄まじさを感じた。 文学作品としても再度棒線を引きながら熟読してみたい程、 文学的完成度の高い傑作だと思う。 死の淵で 野火 (新潮文庫)
『俘虜記』『レイテ戦記』とともに一度読んだら忘れられない作品.人が死を覚悟するとき,なお意味あるものとして見えるのは何なのか,を精確なカメラでみるように,映し出す.逃れるために,研ぎ澄まされた作者の目に映る,様々な山中の地形.その不安なパノラマの中に出現する得体の知れぬ野火.その火に向かって野を分け入ってゆくときの戦慄.
必要最小限の描写にもかかわらず,行ったことも見たこともないフィリピンの自然と地形が,フィリピンの山中の木々が,今そこにあるように,文章の中から立ち現れてくる.その地形の描写が,背後にある主人公の死の意識を照らし出すその喚起力の確かさ(hauntingという言葉はこのような経験を描写する言葉ではないだろうか).主人公の山中の彷徨を,抑制された筆で,「自然科学的に」たどる,その記述のもたらす緊張感は,何度読んでも感嘆するしかない.傑作. 戦中のヨブ記! 野火 (新潮文庫)
大岡さん自身、青山学院時代に
キリスト教に傾倒していた頃があり、それがよく作品に表れています。 神について、外国と同じように論じることが目標だったと インタビューで述べていましたが、随所にキリスト教を彷彿とさせます! 大岡さんも、実際にフィリピンに行っているので、 祖母の兄も、このような中で死んでいったのかなと悲しくなりました。 体験を背負って記述されているので 物語でも真実がこもっているように思います。 生死をかけた中で、昔の女性を思い出したり、 子供時代に通った教会と聖書の言葉を思い出し、 神の呼びかけを聞こうとしても、神は沈黙したまま、 何か道しるべを見出そうとする様子は、絶品でした。 まさに、戦中の日本人によるヨブ記という感じです。 実際、この本の冒頭で、聖書の引用が使われている点にも注目です。 日本人として誰もが一度は読むべき本 野火 (新潮文庫)
太平洋戦争で召集され、敵地で捕虜になりながら脱走して復員してきた叔父に戦争中の話を聞かされたことがある。その叔父も故人となり戦争体験を直接話してくれる人も周囲には殆どいなくなった。
政治家や軍人から見れば、避けられなかった戦争かもしれないし、彼らなりに大義名分が有ったのかもしれないが、戦争の進め方、終わらせ方が褒められたものでなかった。 ましてや、召集され、戦地で国家から死を強制された一般の国民にとっては、おきてほしくなかったものだった筈だし、今後も戦争は二度と起きてほしくないものだと思う。 物語は、一兵卒の戦地での絶望的な話だが、薄っぺらなナショナリストたちの被害者・加害者論や、表面的な善悪論などを遥かに超えた、極限状態での人間の精神の普遍性を見事に描ききった貴重な文学作品だと思う。 戦争や飢餓が遥か遠くのものになったと思い込んでいる若者や、好戦的な態度が普通の国家などと主張している自称文化人は、今の時代だからこそ本書を読むべきだと思う。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト 野火 (新潮文庫) 関連キーワード Creator : 大岡 昇平 関連商品 俘虜記 (新潮文庫) レイテ戦記 (上巻) (中公文庫) レイテ戦記 下 中公文庫 A 33-4 レイテ戦記 (中巻) (中公文庫) 事件 (新潮文庫)
クチコミオススメ平均: ![]() 気骨とか凛とか忘れ去られた矜持を思い起こす優れたドキュメンタリー ながい旅 (角川文庫)
終戦直前、撃墜された米軍機の将兵を残虐非道にも日本刀で殺戮した事件があったことは知っていた。また、その責任者が戦犯として処刑されたことも知っていたが、この本を読んで、責任者である岡田中将は無差別爆撃をして民間人を殺傷した戦争犯罪人として米兵を扱ったことがわかり自らの不明を思い知らされた。さらに国際法上の非道さを法廷で理論整然と述べ「法戦」で日本人と日本陸軍の名誉を守ろうとした姿勢にうたれた。このような姿勢のリーダーは近頃とみに少なくなったと思う。なにかしらの責任を背負う時、繰り返し読み返したい本となった。
小さい頃世話になった名教師のアルバム写真を想いださせる岡田中将 ながい旅 (角川文庫)
大岡昇平氏の戦争モノでは、多くの読者さんらは「野火」「俘虜記」「レイテ戦記」を思い浮かべられるんちゃいますやろか。わては、シニカルで、かつどこかフランス哲学か何かの描出的な心理描写の文章が大好きなんですけども、「俘虜記」の横に並んでおった本書も買うてきて、読みました。最初は、大岡氏の晩年の比較的小品、くらいにしか思っておらず、読み出させていただきました。
「野火」「俘虜記」も大岡氏の実体験に基づくノンフィクション的作品と、読者はどうしても思いますけども、ほしたら、本作は岡田司令官に基づくノンフィクション作品。大岡氏の岡田中将への強い共感が感じられて、実に懐が深い作品じゃ。例年終戦のころになるとテレビでみる太平洋戦争関連の番組は、ともすると重い感じがせんでもないですけども、本作は、そういう意味突き抜けた感じがする。死や戦争のおろかさを感じさせるというよりは、超越した、強靭な岡田資氏の精神がすがすがしく、かつ共感に満ちて強く感じさせられる作品なんですなあ。 巣鴨の、岡田氏の亡くなった跡を今度訪ねたいと思うと共に、大岡氏のあのクールな、特にかなり軍執行部への批判的な「野火」や「俘虜記」での文脈は、何ゆえやったのやろう、と思います。大岡氏も歳を重ねて、愛国的なものに共感を深めていかれはったのか?あくまで、岡田氏への個人的共感なのか?戦後の不安定な世相で、大岡氏も本心を書けへんかったのかも、ということをほのめかすくだりも本書に出てきとります。 本書冒頭にある、岡田司令官の家族写真と戦中、戦後の写真、この厳しい中にも優しさを感じさせる写真は、わての小さい頃の、小学校の校長の厳しさと優しさを想起。実に含蓄が深い、夏の宝物のような作品です 岡田中将は立派だけど… ながい旅 (角川文庫)
無差別爆撃を実行した後日本軍によって捕らえられた米兵を、軍律法廷にかけず、処刑したために、戦後B級戦犯として裁判にかけられた、岡田資陸軍中将の、「法戦」を描いたものです。大岡昇平さんの、岡田中将に対する敬意に満ち溢れています。
たしかに、部下のしたことで自分は関与していないと、責任を逃れようとする司令官にくらべると、全ての責任を背負おうとした岡田中将は立派だと思います。 ただ、現代の私たちからは、日本軍も重慶爆撃などを行った以上、米軍の爆撃を非難することが道義的にどうかな、とも思ってしまいます。そもそも真珠湾攻撃はアメリカに対する不法な侵略だという認識がないために、アメリカに関するかぎり、日本が被害者という面で見がちです。あるいは、本土で制空権がとれないのに、戦争をやめられなかった戦争指導者に問題があります。これは岡田中将の責任ではありませんが。 岡田中将の美しい生き方を淡々とした筆致で描く ながい旅 (角川文庫)
映画『明日への遺言』の原作です。
名古屋の空襲のときに、不時着した米兵を処断したという罪状でB級戦犯とされ、刑死した岡田中将の裁判の様子を淡々とした筆致で描き出していきます。岡田中将は、裁判で、部下をかばい責任はすべて己れにあるとしつつ、無差別爆撃をした米軍もまた国際法違反であることを論理的に訴えていった人物です。 著者は、なるべく正確かつ客観的に戦犯裁判の背景や岡田中将の発言、家族とのやり取り、遺書などを記していきます。冷静な筆致だからこそ、極限状況に置かれた中での美しい生き方、武人としての責任の取り方が浮かび上がり、胸に迫ります。また岡田中将が戦時中に置かれた状況の困難さと決断と行為の意味について考えさせられます。 本書は、映画の公開に合わせて出版された新装版です。活字も文庫本にしてはそれほど小さくなく、読みやすいです。 ただ、本書に収録された学者の解説は少々蛇足のように感じます。著者の大岡昇平氏が、なるべく賢しらな道徳的観点を交えず、ただ岡田中将の生きざまを描写しようと徹したのに対し、解説は、現代の視点から若干頭でっかちの論評を加えているように感じ、本書の趣が損なわれているように思います。
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着メロと着うた、歌詞、MP3、音楽PVのダウンロード 関連サイト ながい旅 (角川文庫) 関連キーワード Creator : 大岡 昇平 関連商品 明日への遺言 特別版 [DVD] 俘虜記 (新潮文庫) 野火 (新潮文庫) 事件 (新潮文庫) レイテ戦記 下 中公文庫 A 33-4
クチコミオススメ平均: ![]() 不朽の戦記文学 レイテ戦記 (上巻) (中公文庫)
元々フィリピンではルソン島において米軍と決戦する予定で、レイテで戦うことにはなっていなかった。なのに「台湾沖海戦」大勝利の誤報を真に受けた大本営が山下奉文司令官や武藤章参謀長の反対を押し切って挙行したのがレイテの戦いである。
このにわか仕立てに決定された作戦の結果、無意味に死んでいった兵士がいると著者は書いた。しかし、たとえその死が無意味であったとしても、夫や息子がどこでどういう風に死んでいったかを遺族は知りたいと思うだろうし、死んでいった兵士も知って欲しいと思うだろう。 著者は自ら事実と判断したものを出来るだけ詳しく書いて75ミリ野砲の砲声と38銃の響きを再現したいという。それが戦って死んだ者の霊を慰める唯一のもので、そしてそれが著者にできる唯一のことだからと。 上巻では主にレイテ島での戦いが始まるまでの経緯と海軍の奮戦、神風特攻隊の登場、そして地上戦で最も激しい戦いとなったリモン峠の戦いを途中まで描く。 克明で分析豊かかつ兵士の目線で レイテ戦記 (上巻) (中公文庫)
資料を基にした克明な記録に加えて、「もしあの時〜だったら・・・」という分析が興味深く、どきどきしながら読むことができました。
例えば、台湾沖海戦の大勝利が誤りだと陸軍が知っていたら、レイテ島は決戦の場とならなかったろう、もしも連合艦隊がレイテ湾に突入していれば・・・というように。 日米両軍の各師団、大隊、中隊、小隊の動きがここまで詳細に記されると、戦争が局面局面での戦闘の集合体であることがリアルに実感でき、手に汗を握ります。そして律儀に並べられる各戦闘での死者、負傷者数が単なる数字ではなく人間一人ひとりなのだと感じます。 『俘虜記』『野火』と読んできて、大岡氏はてっきり厭戦思想の持ち主かと思っていたのですが、単純にあの戦争を全否定するのではなく、よく戦った兵士達を賞賛しています。例えば神風特攻の若者たちにはこのような言葉を贈っています。 「想像を絶する精神的苦痛と動揺を乗り越えて目標に達した人間が、われわれの中にいたのである。これは当時の指導者の愚劣と腐敗とはなんの関係もないことである。今日では全く消滅してしまった強い意思が、あの荒廃の中から生れる余地があったことが、われわれの希望でなければならない。」 とにかくすごく調べている レイテ戦記 (上巻) (中公文庫)
とにかくすごく調べている本。小説、ってなっているが、明らかに戦記ものだと思う。
「あんまり軍人が出鱈目を書き続け」ているのが執筆の動機らしい。「旧軍人の書いた戦史及び回想は、このように策を加えられたものであることを忘れてはならない」と手厳しく批判し、日米のあらゆる史料を全て調べ上げ、ウソを見抜こうとしている。しかし、あくまでも一兵士としての視点を保ち、死んでいった兵士たちへの鎮魂の想いだけが際だっている。その鎮魂の対象には、米軍の兵士も含まれる。 個人的に面白かったのはいわゆる「栗田艦隊謎の反転」の見解。一般的には「現在でも謎」になっていると思うのだが、「栗田艦隊の戦意不足、レイテ湾に突入の意志の欠如」と結論づけている。ま、疲れていてやる気がなかった、ということなんだけど、なんか身も蓋もない気がする。 我が座右の書です。 レイテ戦記 (上巻) (中公文庫)
学生のときに暇にまかせて読み通してから十数年。毎年一度は通読している。日本帝国陸軍の無責任体系といわれる組織構造、作戦立案に見られる日本人の思考方法、非合理な玉砕精神を可とし、合理的な慎重論を怯懦と罵る。下っ端の会社人間としては、「日本人の組織というのはどうして今も昔もこうなのだろう」と軍隊と会社との酷似に暗然とする。「レイテ島の土はその声を聞こうとする者には聞こえる声で、語り続けているのである。」(エピローグ)我々は謙虚に耳を傾けて来ただろうか?あの戦争から何かを学ぶことができたのだろうか?この本は常に我々に問いかけるのだ。
冷徹なデータと鎮魂の意志 レイテ戦記 (上巻) (中公文庫)
本書は分類としては戦記でなく小説ということですが、そのことをもって本書を避けたり見下しては絶対にならない、我が国にもこれだけの優れた戦記、本物のジャーナリズムがあるのだと誇りにしたい作品だと思います。
少ない史料を漁り真偽を検証しながらの、冷徹なデータ集めを下敷きにしていますが、著書をしてそこまでさせたのは戦友に対する真摯な鎮魂の意志です。そして、戦後の日本やフィリピンを鋭い眼で見守り、歴史を正直に評価して未来に活かそうという心でしょう。 とても長くてデータが多く、細かく読もうとすると大変なのですが、ざっと目を通すだけでも非常な価値があると感じます。
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