娘の不倫相手に対して、腹立たしいんだけれど、お互いに惹かれあうものを感じている主人公。
それこそ最初はタイトルの通り「蛇蠍のごとく」忌み嫌っている2人の男が、娘を、不倫相手を巡って徐々に近づき、通じ合うものを感じながらも娘の不倫の恋の終結と共に終わる2人の葛藤的な「友情」。
ドラマでやっていたときの配役も書いてあり、情景が浮かびやすく、また、娘を思う父親の気持ち。本気なのにどうにもできない家庭を持つ男の気持ち。私は女なのに感情移入してしまいました。
人と人との関係が、こんなにもあたたかくいいものだと思わされた。シナリオの短編集だが、自分が物語の中にすっと入っていけるような生き生きとした会話で書かれていた。向田邦子は、すごい人だとあらためて思った。