ご存知、秋元康氏が、40代半ばを過ぎて始められた陶芸を元に、人生において趣味を持つことの楽しみや重要性等々、趣味にまつわることについて書いた本です。表題を見ると、「恥の概念を捨てよう、(趣味で失敗したからといって)誰もあなたを見ていない」「(仕事でもないのだから面白くなかったら)大人になったら途中で投げ出しても良い」「(会社の宴会等)楽しくない時間を楽しいと錯覚していないか」等々、わが身を振り返ってもなるほどと思わせる記述も多々あります。ただ、この類の本に必要と思う語り口の優しさというものがあまり感じられませんでした。例えば、「時間がないっていうけど、私は趣味のためなら日曜の朝九時に(陶芸の先生の所に)行くのも平気です。できませんか?」的口調です。やはり、見下し感が感じられるせいか、書いてあることそのままになるほどとは同意できませんでした。なので私の場合は星3つ。そういった調子でも平気という方には星4つかもわかりません。
希代のクリエーターが綴る人生論。
著者のような「趣味を仕事にした」人間であっても四十を過ぎて、仕事以外の趣味を求めた。
「初めて」の経験が感性を高め自分の価値観を改めて問い直すことが出来ると言う。
「僕らの時代は思想がない」と著者が認める通り、ややもすると価値相対主義に陥りやすい中、今の時代においては「趣味とは自分探し」であり「趣味力が人生の濃さを決める」という主張は興味深い。
この辺り、渡辺パコさんの「35歳からは好きなことでお金を稼ぐ」は趣味に止まらない展開であるが、根っこの部分は非常に共通するものが多い。